「職場の女性から嫌われている気がする」
「私1人だけが男性で居場所がない」
初めて介護の職場に入ると、男性職員が自分だけ、というのはザラにあります。
「周りが女性だらけって、楽しそう」
なんて思うのは最初だけで、ほどなく女性特有の人間関係の難しさに頭を悩ますことになるでしょう。
この記事では、女性中心の介護職場に初めて足を踏み入れた男性職員に向けて、女性ばかりの中でうまく立ち回る方法を紹介します。
女性中心の職場での振る舞い方を知らない場合、ともすると女性から嫌われる対象になりかねません。
1度女性から嫌われてしまったら、修復するのは困難を極めます。
この記事を読めば、女性中心の職場で好かれながら仕事をする方法がわかります。
当然ながら、人間関係が良好であれば仕事も楽しくすすめられますので、ぜひ最後まで読んで、明日以降に生かしてみてください。
介護の職場が女性中心な理由

そもそもまず、なぜ介護の職場は女性中心なのかを解説します。
介護の職場は極端に女性が多く、私の以前所属していた施設では長らく男性職員は私1人でした。
統計をみても、実際女性介護員と男性介護員の比率は次のような結果があります。
※参考:(公財)介護労働安定センター「平成25年度介護労働実態調査」
※参考:(公財)介護労働安定センター「平成25年度介護労働実態調査」
このように女性比率が多くなるのは、当然ながら女性の応募が多いためです。
しかし、なぜ介護の職場では、女性の応募が多くなるのでしょうか。
理由は以下の通りです。
- 元々は男性が外に出て女性は中で子育てや介護を担うことが多かったことの名残
- 介護業界では女性のキャリアが閉ざされることがない
- 「共感」「細やか」といった女性の得意分野がケアに活かされやすい
他にも、女性利用者は男性介護員だと身体接触を嫌がることがありますが、その逆は少ないので、女性の方が受け入れやすいというのもあります。
しかし、男性介護員の方が力がある分、身体介護を安定してこなせるので重宝がられることも珍しくありません。
私がいた施設では、大柄な男性利用者の身体介護が女性介護員だけでは難しいため、私がいるだけでありがたがられました。
まとめると、介護の職場は女性が多くなりがちですが、だからこそ男性の介護員は貴重な戦力としてみられやすいといえます。
介護職場の人間関係が怖い理由は女性中心だから

介護現場の人間関係はこじれやすく、実際介護職員の離職理由第一位が、この人間関係によるものです。
出典:介護労働の現状 – 厚生労働省
なぜ介護の職場の人間関係はこじれやすいのか、その理由を一言でいえば、現場が女性中心であること特有の難しさがあるためです。
女性中心なことが人間関係を難しくするのはなぜか、掘り下げていきましょう。
大きな要因は、良くも悪くも女性には強い帰属意識があることにあります。
古代より、女性は群れることで非力さをカバーしてきました。
そんな、群れで行動してきた歴史から、女性は本能的に、次のことを重視します。
- 仲良しグループをつくろうとする
- 共感することが得意
- コミュニケーションそのものを大切にする
そして、帰属意識が強いことから以下のような問題が起きがちです。
- 嫉妬
- 嫌がらせ
- 職場いじめ
- 陰口
- 密告
1つずつ解説します。
嫉妬
後ほど詳しく解説しますが、女性が嫉妬する理由は幅広いです。
たとえば、見た目が優れていたり、家族が幸せそうに見えたりといったことも嫉妬される原因となります。
嫌がらせ
女性は帰属意識を大切にするあまり、派閥ができやすいです。
派閥ができると、派閥意外の人を敵とみなしがちで、いじめや嫌がらせに発展することがあります。
職場いじめ
嫌がらせがさらに発展するといじめにつながることがあります。
こうなってしまうと、なかなか対応も難しくなってしまうため、次に紹介する立ち回り法を使うなどして、予防に努めましょう。
陰口
女性は直接的に対峙しないため、問題は表面化しません。
しかし陰口は多いので、自分のこともどこかで陰口の対象になっていると考えて間違いありません。
密告
密告が多いのも女性中心の職場の特徴です。
しかも女性は細かなところまでよくチェックしているので、ウソやごまかしは瞬時に見抜かれると思って良いでしょう。
女性中心の職場でうまく立ち回る方法5選
女性中心の職場の怖さがわかったところで、どうしたらうまくやっていけるのかが肝心ですよね。
うまく立ち回るためのキーポイントは、先ほど紹介した女性の特徴を踏まえることです。
具体的には、次の5つの方法を実行してください。
- コミュニケーションを大切にする
- 特定の人と仲良くしない
- 経歴や家柄をひけらかさない
- 悪口に同調しない
- 清潔感に気をつける
1つずつ解説します。
コミュニケーションを大切にする
女性はコミュニケーションをとることで安心しますし、コミュニケーションによって充実感を得るところがあります。
したがって、仕事をしながらもコミュニケーションはとるようにしましょう。
具体的には次のように、短くていいので声かけをすること。
- なにかをやってくれたら「ありがとう」「助かります」
- 迷惑をかけたら「ごめんなさい」
- ことあるごとに「大丈夫ですか」
ある時、女性職員が私に不満を漏らしたことがあります。
その内容は「あの人は仕事をしても『ありがとう』を言ってくれない」というものでした。
男性からすると、ともすれば軽視しがちな言葉も、意外なほど女性はありがたく受け取ることを覚えておきましょう。
特定の人と仲良くしない
特定の人と仲良くすることによって、知らないうちに派閥に所属してしまうことがあります。
私の知る男性社員は次のようにして、女性の派閥争いに巻き込まれてしまいました。
- 1ある女性職員と仲良くなる
- 2その女性職員側のグループの一員とみなされる
- 3派閥争いに巻き込まれる
女性特有の派閥に入ってしまうと、何もせずとも相手の派閥の職員から敬遠されたり、総スカンをくらったりすることがあります。
また、派閥の中にも複雑な人間関係が構築されています。
バランスを取るために気を使うだけでも疲弊してしまうでしょう。
したがって、女性職員とは広く浅くコミュニケーションをとり、派閥には所属しないことが大切です。
経歴や家柄をひけらかさない
経歴や家柄をひけらかさない理由は、下手に嫉妬を買ってしまうことがあるからです。
女性は嫉妬深いといわれます。
同じ嫉妬でも、男性のそれとは次のような違いがあるからです。
男性の嫉妬 | 主に仕事に関することが原因 たとえば地位や名誉、仕事の成果などが嫉妬を生む対象となる |
女性の嫉妬 | 幸せそうかどうかが原因 したがって、仕事に関することはもちろん、ご主人のキャリアや身につけているものなどさまざまな要素が嫉妬を生む対象となる |
したがって自慢話はもちろん、経歴は家柄、はたまた身につけている格好についても控えめにしておくのが無難です。
悪口に同調しない
悪口に同調することはリスキーです。
次のフローで窮地に陥ることがあるからです。
- 1悪口に同調する
- 2自分も悪口を言ったとみなされる
- 3自分が悪口を言ったという情報が女性職員の間で伝わる
- 4女性職員全体から嫌われる
さらに、女性間での情報伝達は思うよりはるかに早く伝わります。
これは、コミュニケーションに長けた女性の成せる技です。
したがって、昨日あったことが次の日の朝には全員が知っていた、などということも珍しくありません。
女性一人に話したことは、瞬く間に全員が知ることになると心得ておきましょう。
清潔感に気をつける
清潔感がないと、あなたのコミュニケーションがどんなによくても、いい印象はもたれません。
女性は子どもを産む関係上、本能的に清潔感の無いものを敬遠するからです。
よく女性が口にする「生理的に受けつけない」という言葉はこのことを端的に表しています。
特に男性がおざなりにしがちな身だしなみは次のもの。
- ひげ
- フケ
- 鼻毛
清潔感はビジネスマンとしての常識といわれますが、女性中心の職場で働くうえでは、なお重視されると思って間違いありません。
まとめ
この記事では、男性職員が女性ばかりの中でうまく立ち回る方法を解説しました。
要点をまとめます。
- 介護の職場では、女性の応募が多くなる理由は以下の通り。
- 元々は男性が外に出て女性は中で子育てや介護を担うことが多かったことの名残
- 介護業界では女性のキャリアが閉ざされることがない
- 「共感」「細やか」といった女性の得意分野がケアに活かされやすい
- 女性中心の職場でうまく立ち回るには、次の5つの方法を実行してください。
- コミュニケーションを大切にする
- 特定の人と仲良くしない
- 経歴や家柄をひけらかさない
- 悪口に同調しない
- 清潔感に気をつける
まとめると、男性が女性中心の職場で立ち回るには、男女の違いを理解することが重要ということです。
男性にとっては何でもないことも、女性にとっては大切、ということを知らなかったがために関係がこじれることがよくあるからです。
ここでは特に、介護の職場に絞ってありがちなケースを解説しました。
ぜひ参考にしてくださいね。